Intelの次世代NUC「Ghost Canyon」のベンチマーク情報がリーク
Intelの次世代NUCの情報はWccftechにモジュラーPCの記事(Wccftech)が書かれていたので認識はしていたのですが、正直なところ元の記事をしっかり読んでいなかったというのもあり(ごめんなさい。)、今までのNUCと違っていて記事にしづらかったため放置していました。
今回、同じくWccftechでベンチマーク情報のリーク記事(Wccftech)がアップされ、ようやく理解できました。
モジュラーPCとそれを搭載可能な筐体(ケース)を含め、NUC「Ghost Canyon」として完成するのだと。
Wccftechの元記事もそうですが、ベンチマーク記事というより「Ghost Canyon」紹介記事という色が濃い内容となっています。本記事もスペックや特徴紹介がメインとなります。
本記事は引用画像が多くなります。引用画像の場合拡大することができないため、拡大したい画像があればWccftechを見に行ってみてください。
この記事で載せていない画像も多いので、興味があれば画像を見に行くだけでも雰囲気をつかめるだろうと思います。
目次
外観
まずは外観から。ケース背面のUSBポートなどがあるI/Oパネル部分がモジュラーPC(後述)になり、拡張スロットは2つあります。下部のファンがある箇所は電源です。
引用元:Wccftech
スペック
サイズ | 238 x 216 x 96mm (4.9L) |
マザーボード | 専用基板 |
CPU | モジュラーPC(別記) |
グラボ | 8インチ(約203mm)のグラボを搭載可能 |
メモリ | S.O.DIMM x 2 最大64GB |
SSD | M.2 2280 x 1、22110 x 2 |
HDD | 無し? |
電源 | 500W |
USBポート | USB3.1 Gen2 x 6 |
Thunderbolt | Thunderbolt 3(Type-C) x 2 |
SDカード | SDXC対応(最大1TB) |
オーディオ | 正面ステレオジャック x 1、背面スピーカージャック x 1 |
オンボードサウンド | ALC256 |
保証 | 3年 |
スペックについては以下の画像もご参照ください。
モジュラーPC(A)をメインとして、(B)と(C)が拡張スロット部分となります。
引用元:Wccftech
モジュラーPC
本NUC最大の特徴です。
右下のユニットがモジュラーPCとなっており、それを専用筐体(ケース)に取り付ける構造となっています。
引用元:Wccftech
このモジュラーPCはスペックの項目で引用した画像にもあるのですが、現時点で分かっている情報ではCPUを3種類選択することが可能です。
CPUごとにCPU以外のスペックが異なるのかは不明です。(可能性はあると思います。)
①Core i9-9980HK
8コア/16スレッド 2.40GHz-5.00GHz 16MBキャッシュ TDP45W
iGPU:UHD Graphics 630 350MHz-1.25GHz
②Core i7-9750H
6コア/12スレッド 2.60GHz-4.50GHz 12MBキャッシュ TDP45W
iGPU:UHD Graphics 630 350MHz-1.25GHz
③Core i5-9300H
4コア/8スレッド 2.40GHz-4.10GHz 8MBキャッシュ TDP45W
iGPU:UHD Graphics 630 350MHz-1.25GHz
拡張スロット(グラボ)
長さ203mm、最大225Wのグラフィックボードに対応していて、厚みは2スロットまで搭載可能です。
補助電源ケーブルは8(6+2)+6Pinがあると書かれています。
RTX 2070 SuperがTDP 215Wですが、200mm未満のショートモデルが現時点(2019/10)ではない(と思う)ため、TDP 175WのRTX 2070のショートモデル、例えば「MSI RTX 2070 AERO ITX 8G」などであれば載せることが出来そうですね。
引用元:Wccftech
2スロット占有グラボを搭載する場合にはPCIe x 16スロットを使用して、グラボを搭載するだけになると思いますが、 「Ghost Canyon」の特徴として、PCIe x 4スロットも搭載しています。
つまり、1スロットずつ別のユニットを取り付けることが可能であり、例えば1スロットのQuadro+PCIe x 4接続の機器を接続するという構成も可能になっています。
搭載可能メモリ
メモリはノートPCに使用される小型のS.O.DIMMが2枚搭載可能で、2400MHzの場合には最大64GB、2666MHzの場合は最大32GBまで対応となっています。
周波数と容量の関係については要注意ですね。
搭載可能SSD
SSDはM.2スロットの2242/2280対応が1つ、2242/2280/22110対応が2つあるとのことで、PCIe Gen3 NVMeとSATAのどちらにも対応しています。
当然ながらここはIntel Optaneメモリ対応を謳っています。22110サイズに対応しているのもこの辺りが関係ありそうですね。
引用元:Wccftech
この画像をみると何となくわかりますが、メインのモジュラー内部PC左側にM.2 SSDスロット x 2と右側にS.O.DIMMスロットがあるのが見えます。
もう1つのM.2スロットは反対の面にあるのでしょうか。
HDD(というか2.5”)については記載がない為、搭載できないと考えた方が良いでしょう。
電源
電源については小型(Flex ATXっぽい)の電源が搭載されており、容量は500Wとなっています。
認証(GoldやPlatinumなど)については不明です。
CPUが45W、グラボが最大225Wまで搭載可能としているので容量としては若干心許ないようにも思えるけどこんなものかな、という気がします。
その他
- Thunderbolt 3を2つ持っているという豪華仕様(用途は要検討)
- Ethernetポートが2つあるため、外部と内部でLANを分けたりといった使い方が可能。
- SDカードはSDXC(1TB)まで対応
- オンボードサウンドはALC256であり、期待できないかも?
- サウンドに関してはHDMIやDPから出力することを推奨しているようにも見える。
まとめ
先代の「Hades Canyon」はIntelとAMDが手を組んだRadeon Vega搭載のIntel NUCとして話題になりましたが、今回の「Ghost Canyon」はAMDとは決別して(?)、5Lを切るサイズで8コア/16スレッドi9-9980HKを搭載可能なNUCとなりました。
更にショートモデルには限られますが、グラボも載せることが出来るという何とも夢のあるNUCとなりそうですね。
私は自作したいので「Ghost Canyon」を購入するということはないと思いますが、とにかく小型でスペックの高いPCが欲しい、という人には良いのではないでしょうか。
また、PCIe x16スロットとPCIe x 4スロットが1つずつあったり、Ethernetポートが2つあるなど、NUCとしてはかなり汎用性を持たせたのだな、という印象を持ちました。
ちなみに、i9-9980HK(TDP45W)のベンチマークについてはWccftechの元記事にもありますが、CINEBENCH R20で3187というスコアを出したとのことです。
TDP 65WのRyzen 3700Xが同ベンチマークでスコア約4500であるため流石に負けてしまいますが、NUCとして見ればかなり優秀なのではないでしょうか。
気になるのは価格ですが、先代「Hades Canyon」が未だ12万円近い価格を維持しているため、それより高くなるだろうとは思います。
ただ、「Hades Canyon」はVega搭載で高くなっている部分もあるため、何とも言えないところはありますが。
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