ITX用のX570搭載マザーボードのスペック比較

2020-01-03

2018/7/7に発売開始されたAMD Ryzen 3000シリーズ用X570チップセット搭載Mini-ITXマザーボードが充実してきたため、スペックを比較していきます。
2019/9時点で発売している、もしくは発売予定のX570 ITXマザーボードは
Gigabyte 「X570 I AORUS PRO WIFI (rev. 1.0)」
ASRock 「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」
ASUS 「ROG Strix X570-I Gaming」
となっています。

最新X570チップセット搭載でMini-ITX規格のマザーボードは発売開始当時にはGigabyteしかなく選択肢の無い状態が続いていましたが、8月末になりようやく他メーカーも発売が開始されてきました。

*ASUSのグローバル版公式サイトでスペックが判明したため更新しました。

MSIとBIOSTARは未発表。発売しないのでしょうか??

目次

X570 ITXマザーボード価格比較

まずは重要な価格について。国内価格と海外価格で大きな差があります。

国内価格は参考価格となりますが、以下。
Gigabyte 「X570 I AORUS PRO WIFI (rev. 1.0)」:約30,000円
ASRock 「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」:約38,000円
ASUS 「ROG Strix X570-I Gaming」:約40,000円

海外価格(円は1ドル=110円換算)は
Gigabyte 「X570 I AORUS PRO WIFI (rev. 1.0)」:約$220(24,200円)
ASRock 「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」:約$230(26,400円)
ASUS 「ROG Strix X570-I Gaming」:約$260(28,600円)
となっています。

海外価格に対して国内の販売価格高いですね・・・。

外観比較

Gigabyte 「X570 I AORUS PRO WIFI (rev. 1.0)」

参照:Gigabyte

ASRock 「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」

参照:ASRock

ASUS 「ROG Strix X570-I Gaming」

参照:ASUS

スペック比較

価格については2019/10/10時点での価格になります。

 Gigabyte
X570 I AORUS PRO WIFI (rev. 1.0)
ASRock
X570 Phantom Gaming-ITX/TB3
ASUS
ROG Strix X570-I Gaming
対応メモリ3200、4400(OC)
最大64GB
3200、4533+(OC)
最大64GB
3200、4800+(OC
最大64GB
M.2表面x1(PCIe4.0対応)
背面x1(*注1)
背面x1(PCIe4.0対応)
ただし、SATA非対応
表面x1(PCIe4.0対応)
背面x1(PCIe4.0対応)
SATA(2.5”)4 x SATA 6.0Gb/s4 x SATA3 6.0 Gb/s4 x SATA3 6.0 Gb/s
マザボ
ファン
1つ1つ2つ
背面
映像出力
DP x 1 (1.2)
HDMI x 2 (2.0)
DP x 1 (1.4)
HDMI x 1 (2.0)
DP x 1 (1.4)
HDMI x 1 (2.0b)
背面
USBポート
USB3.2 Gen1 x 4USB3.2 Gen1 x 2USB3.2 Gen1 x 4
USB3.2 Gen2 Type A x 1USB3.2 Gen2 Type A x 2USB3.2 Gen2 Type A x 3
USB3.2 Gen2 Type C x 1USB 3.2 Gen2 Thunderbolt Type-C x 1USB3.2 Gen2 Type C x 1
オンボード
サウンド
RealTek ALC1220-VBRealtek ALC1220Realtek ALC S1220A
有線LANIntel Gigabit LANチップ(型番不明)Gigabit LAN Intel I211ATGigabit LAN Intel I211AT
Wi-FiWi-Fi 802.11a/b/g/n/ac/ax
Bloetooth 5.0
Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac/ax
Bloetooth 5.0
Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac/ax
Bloetooth 5.0
VRM
フェーズ数
8フェーズ10フェーズ10フェーズ
その他CPUクーラーがIntel 115xのみ取付可
国内価格30,000円38,000円40,000円
海外価格$220
(Amazon.com)
$230
(Amazon.com)
$260
(Amazon.com)

*注1) 背面M.2のPCIe(NVMe)はRyzen3000シリーズのみ対応

対応メモリ

X570は3200MHzをネイティブサポートしており、Ryzen3000シリーズの最適メモリクロックは3600Mhz CL16と言われていますので、余程メモリをOCしない限り気にする必要はないと思いますが、一応比較。

Gigabyte 「X570 I AORUS PRO WIFI (rev. 1.0)」
 最大4400MHzサポート

ASRock 「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」
 最大4533MHz以上をサポート

ASUS 「ROG Strix X570-I Gaming」
 最大4800MHz以上をサポート

M.2スロット

X570チップセットではPCIe 4.0(高速NVMe SSD)対応を謳い文句としていますが、M.2スロットが複数あるマザーボードでも、PCIe 4.0対応のスロットは一つのようです。

Gigabyte「X570 I AORUS PRO WIFI (rev. 1.0)」

表面のM.2スロットはPCIe 4.0対応でヒートシンクも搭載されていますが、裏面はPCIe4.0非対応となっています。更に裏面はRyzen 2000シリーズを使用する場合SATAのみに制限されます。(Ryzen 1000シリーズはX570では使用不可)

ASRock 「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」

そもそもM.2スロットが1つしかなく、PCIe 4.0に対応はしていますが、SATA接続のM.2 SSDは非対応となっています。
更に、M.2スロットはマザーボード背面にあり使い勝手も悪く、ヒートシンクも無いため排熱の面でも不利となっています。

ASUS「ROG Strix X570-I Gaming」
マザーボードの表面と裏面に一つずつM.2スロットがあり、どちらもPCIe4.0とSATA接続にも対応しています。
更にPCIe4.0接続のM.2 SSD2枚でRaid(0/1/10)を組むことも可能とのこと。
ただし、裏面のM.2スロットにはヒートシンクが搭載されていないため、熱には気をつける必要があります。

SATA(2.5”)

マザーボード上にあるSATAコネクタの数ですが、各社共通で4ポート確保されており、最大M.2 x 2+ SATA x 4のストレージ構成が可能となっています。

背面映像出力

Gigabyte 「X570 I AORUS PRO WIFI (rev. 1.0)」
・DP x 1 (1.2)
・HDMI x 2 (2.0)

ASRock 「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」
・DP x 1 (1.4) (*)
・HDMI x 1 (2.0)

ASUS 「ROG Strix X570-I Gaming」

・DP x 1 (1.4)
・HDMI x 1 (2.0b)

(*)ASRock DPの1.4はType-C接続のモニタを接続する時のみ使用されます。

マザーボードファン

X570チップセットは一部を除いてチップセット冷却ファンが搭載されています。
基本的には搭載されている数は1つなのですが、 ASUS 「ROG Strix X570-I Gaming」のみチップセット冷却用+VRM冷却用ファンの 2つ構成となっています。
2つあると懸念されるのはノイズと耐久性ですが、この辺りは発売されて実機で評価してみないと何とも言えないと思います。

背面USBポート

ここは各社個性があります。特にASRock X570の売りとしてThunderbolt接続のType-Cが搭載されています。ただ、現時点でこのポートの実用途があまり確立されていないため試験的、もしくは先見的に導入したようにも思えます。

Gigabyte 「X570 I AORUS PRO WIFI (rev. 1.0)」
・USB3.2 Gen1 x 4
・USB3.2 Gen2 Type A x 1
・USB3.2 Gen2 Type C x 1

ASRock 「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」
・USB3.2 Gen2 Type A x 2
・USB3.2 Gen1 x 2
・USB 3.2 Gen2 Thunderbolt Type-C x 1

ASUS 「ROG Strix X570-I Gaming」
・USB3.2 Gen1 x 4
・USB3.2 Gen2 Type A x 3
・USB3.2 Gen2 Type C x 1

オンボードサウンド

オンボードサウンドは各社型番が若干異なりますがRealtekのALC1220シリーズを搭載。
実際に各社のマザーボードを使用してみないと分からないところはありますが、ALC1220はオンボードサウンドとは思えないぐらいの音質が確保されています。
もちろん追求すればキリはないと思うのですが、とりあえずオンボードで充分と言える性能にはなっていると思います。

また、オーディオジャックについてはASRockはいつも力を入れており、S/P DIF(光デジタル音声端子)も搭載しています。

有線LAN

ここも各社IntelのGigabit LANを搭載しているため、特に問題はないかと思います。
Gigabyteのみ型番不明ですが、おそらくI211ATではないでしょうか。

Wi-Fi

同じく各社共通ですが、X570より802.11ax対応となり環境によっては有線LANより早くなる可能性があるとのこと。

VRMフェーズ

VRMフェーズ数に関してはフェーズそのものの品質にも左右されるため単純に数で比較できるものではないため、実際にマザーボードを使用して評価してみるしかないかと思います。
ただ、フェーズ数の少ないGigabyteでも8フェーズ確保されているため、Ryzen 3900Xを極端にOCするという場合でない限り特に問題はないのではないかと踏んでいます。

Gigabyte 「X570 I AORUS PRO WIFI (rev. 1.0)」
8フェーズ

ASRock 「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」
10フェーズ

ASUS 「ROG Strix X570-I Gaming」
10フェーズ

VRMフェーズ数について補足

VRMフェーズ数について補足します。
そもそもVRMってなんなの?という人もいるかと思いますが、だいぶ簡単に説明すると、VRMとは電源からマザーボードへ供給された電力をCPUに適切な電圧に落として制御するためのものであり、基本的には数が多いと発熱も少なく安定しますが、VRMフェーズ単体の品質にも左右されるため単純に数で比較することができません。
マザーボードがCPUを制御するうえで意外と重要で縁の下の力持ちとも言える部分であるため、マザーボードメーカー各社ひっそりと力を入れているところでもあると言えます。

その他

①ASRock 「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」対応CPUクーラーについて
本マザーボードはAM4ソケット用のクーラーが使用できず、Intel 115x系のCPUクーラーのみ取付可能となります。
CPU付属のクーラーは取り付けられませんので注意しましょう。

②マザーボード上のUSB3.0コネクタについて
接続するケーブル(コネクタ)が意外と大きくCPUクーラーと干渉する場合があります。
その点、ASUSは一番端によっていて干渉のリスクが小さいと言えます。

まとめ

ようやくASUSの詳細スペックと価格が発表されました。
各社マザーボードでは価格面はおそらくGigabyteが優勢でしょう。
機能面で見ると、Thunderboltを積んだASRockにも惹かれますが、M.2が背面しかなく更にSATA非対応というのもあり、一長一短。全体的な機能で見ると総合スペックではASUSが万能かではないでしょうか。
価格差もASRockとあまり差がないようなのでASUSが優位のような気もしますが、非常に悩ましい選択になりますね。

個人的には現在使用しているM.2 SATAのSSDを使いまわしたいというのもあって、PCIe4.0をメインにするとしても、M.2一本でSATA非対応のASRockは優先度が下がってしまうところがあります。ただ、国内価格40,000円は無しにしてもNeweggで30,000円未満で個人輸入できるとなればこの変態マザーボードは非常に魅力的だと思います。
あとは価格のGigabyte、機能のASUSというところでしょうか。

MSIやBIOSTARも追従して欲しいところですね。

スポンサーリンク