アクアリウムシミュ「Biotope」水質管理編

2020-01-03

2019/9現在、本ゲームの開発が停止しているように思えます。購入は様子見することをお勧めします。
Facebookで開発者と連絡を取った人がおり、「開発は進んでいる。」とのコメントをもらったようですが、ここ1ヶ月Steamのコミュニティに開発者からのコメントが全くないため、あまり信用できないと思います。

10/22追記:2か月ほど放置されていましたが、ここに来て 開発ロードマップが公開されました。
参考記事

Steamで発売中のアクアリウムシミュレーションゲーム「Biotope」攻略情報シリーズ 水質管理編です。
「Biotope」の水質管理はなかなかに複雑でまだ把握できていないため間違っている個所もあると思いますが、現時点で分かっていることを書いていきたいと思います。

目次

Biotope関連記事

Biotope関連記事は他のページも参照ください。
チュートリアル編
基本操作編
ステータス編
クエスト編
繁殖編
アイテム情報
魚データベース
バグ情報
アップデート情報

アクアリウムの基礎知識

「Biotope」の水質管理の前に、現実のアクアリウムの基礎知識があると便利です。以下、ゲーム内の用語に合わせて説明していますので、多少は役に立つのではないかと思います。
そんなんどうでもいいという人はここはスルーしましょう。→次の見出し

pH

最も基本的で重要な項目でしょう。
7.0を中性として7.0より高いとアルカリ性、低いと酸性となります。

8.0~ アルカリ性
7.0~8.0 弱アルカリ性
7.0 中性
6.0~7.0 弱酸性
~6.0 酸性

アフリカンシクリッドなどを除く淡水魚の多くは弱酸性(6.5前後)の軟水を好む魚が多いため、まずは「弱酸性の軟水」を目指すことがゲームを進めるうえでの近道となると思います。
いきなりアフリカンシクリッドに行っても良いですが、2019/8時点ではアフリカンシクリッドの種類が少ないため、難易度は高くなると思います。

では、pHの上昇/下降の条件はというと以下になります。
「Biotope」に登場するアイテムは使用しない前提です。

上昇 貝殻やサンゴなどのミネラル分を水槽内にいれる
ミネラルを多く含む石を水槽内に入れる
(水替えをする)←水源の水質による
下降 流木を水槽内に入れる
ピート(底砂)を入れる
CO2を添加する
硝酸塩(NO3)が増加している状態(水が汚い)
(水替えをする)←水源の水質による

「Biotope」ではレイアウト用の石や貝殻はありますが、ただのレイアウト用であり、水質には影響がない模様。
そのため、石などを入れた状態でも魚と水草を入れて放置していくと徐々にpHは下降していきます。

KH(炭酸塩硬度)

化学でのKHとアクアリウムでのKHでは定義が異なるようですが、「Biotope」では後者ですかね?
後者だとすると水槽内の炭酸水素イオン量であり、どちらにせよKHが高いとアルカリ性に傾きやすくなります。

GH(総硬度)

水槽内のミネラル分(カルシウムやマグネシウムなど)の総量です。GHが高いといわゆる硬水、低いと軟水となります。
上昇/下降要因はpHとほぼ同じでサンゴなどを入れると上昇、流木やピートを入れると下降します。
「Biotope」の硬度はドイツ硬度(°dH)表記のため、基準が分かりづらいですね。
現状は魚の繁殖条件等で何となく把握している状態です。

有害物質(アンモニア→硝酸塩)の分解遷移

水槽内の有害物質の説明です。要は水の汚れ具合です。
魚の糞などから発生した「アンモニア(TAN)」がアンモニア分解バクテリア(AOB)により分解されて「亜硝酸塩(NO2)」となり、
→「亜硝酸塩」が「亜硝酸塩分解バクテリア(NOB)」により分解されて「硝酸塩(NO3)」となります。
有害度はアンモニア>亜硝酸塩>硝酸塩と、徐々に水槽にとって害が小さくなっていきますが、最後に残る硝酸塩は自然に分解することは難しく、基本的には水替えをして薄めるという方法になります。
ただし、水替えをするとバクテリアも減るため少しずつの水替えが基本です。
硝酸塩量の目安として、25mg/ℓを超えるぐらいで水替えをすると良いかと思います。

以上で基礎知識編終了です。(思ったより長くなってしまいました。)

水質ステータスの見方

Statistics(統計)画面にある各種水質ステータスについてまずは説明していきます。難しいところがあるため間違っている可能性は大いにありますので、ご指摘大歓迎です。

ステータス概要(Overview)

メイン画面のStatisticsを押したときに最初に表示される画面です。

①水槽内の主要水質ステータスです。
Temperature:温度
pH:ペーハー
Alkalinity:アルカリ度
Carbonate hardness:KH(炭酸塩硬度)
General hardness:GH(総硬度)
Dissolved oxygen:水槽内の溶けている酸素量
Dissolved CO2:水槽内に溶けている二酸化炭素量
Total ammonia nitrogen:総アンモニア量
Nitrite nitrogen:亜硝酸塩量
Nitrate nitrogen:硝酸塩量
Conductivity:水の導電率(水が汚れていると上昇?)

②水槽のサイズ(cm)と容積(ℓ)です。

③水槽内に入っている魚と水草の総重量(と思われます。)

水質バランス(Balance)

水槽内の酸素、二酸化炭素、アンモニアのバランス(吸収⇔排出)を示します。
現時点ではあまり重要ではないように思えます。
ちなみにmetabolismというのは新陳代謝という意味であり、いわゆるメタボとは違います。
↓まずは酸素(O2)バランスから

Fish metabolism:魚の酸素吸収量
Plant metabolism:水草の酸素排出量
Nitrification:硝化作用量(アンモニアと亜硝酸塩の分解量?)
Gas exchange:(おそらく)酸素が水槽内から排出される量

↓CO2バランス

Fish metabolism:魚のCO2排出量
Plant metabolism:水草のCO2吸収量
Limestone:石灰岩のCO2排出量(まだ実装されていない?)
Gas exchange:(おそらく)二酸化炭素が水槽内から排出される量

↓アンモニアバランス

Fish metabolism:魚のアンモニア排出量
Plant metabolism:水草のアンモニア吸収量(実質0)
Nitrification:硝化作用量(アンモニアと亜硝酸塩の分解量?)
Gas exchange:(おそらく)アンモニアが水槽内から排出される量

各種水質の状態履歴(History)

各水質の状態変化を確認することができます。
特に重要なのはpH,KH,GHで、次にTAN(アンモニア量),NO2(亜硝酸塩量),NO3(硝酸塩量)でしょうか。
NO3については水替えをしない限り上昇しつづけるので、数値が高くなってきたら水替えをしましょう。

各項目の説明ですが、pHやKH,GHなどは今まで出てきているため割愛します。
ここで初めて出てきてイマイチ分からないのが
DIC(無機炭素)とNH3-N(Free ammonia nitrogen)です。

DICは二酸化炭素やそれ以外の炭素を含む総量で、水草の光合成に影響があるようです。CO2と内容がかぶっていますね。
あまり気にしなくてよいかもしれません。

NH3-Nについてはアンモニア量なのですが、「Biotope」では水槽立ち上げ直後からほぼ0に張り付いており、現時点ではあまり意味がなさそうです。
アンモニア量はTAN(Total ammonia nitrogen=総アンモニア量)で確認すればよいかと思います。

水づくり準備(水質管理開始)

ようやく本題の水質管理に入れます。

魚と水草を入れてゲームを進める準備が出来たら、まずはバクテリアを増やすためにこれを入れましょう。

「Eau Douce Prontociclo」バクテリア増加剤です。→説明ページ
デフォルトの80cm水槽であれば一本全部入れてしまいましょう。
バクテリアが増加することでアンモニア(TAN)と亜硝酸塩(NO2)が分解されやすくなります。

弱酸性軟水の作り方

基本的に流木を入れることでpHとGHを下げていきますが、
繁殖編と内容が被りますが、pHに比べてGHは緩やかに降下していくため、GHを下げようと放置していくとpHが下がり過ぎてしまいます。
特にpHは6.5を過ぎたあたりから急降下する傾向にあります。
↓赤丸部分を参考

油断しているとあっという間に6.0未満になってしまうため、6.1ぐらいまで下がったらpHを上昇するために「Potassium bicarbonate powder」=炭酸水素カリウムを使用しましょう。→説明ページ
(個人的にアクアリウムをする上で薬品に頼るというのは好みではないのですけどね~。)

水替えをすることでもpHを上昇させることはできますが、同時にGHも上昇してしまうため、結果的にGHが下がらないという現象に陥りますが、
炭酸水素カリウムを使用することで、GHを上昇させずにpH(とKH)を上昇させることが可能です。

つまり、手順としては以下のようになります。
①水槽内に流木を入れる。
②pHとGHが下がってくる
③pHが下がりすぎてきたところで(6.0ぐらい)、炭酸水素カリウムを使用
④pHが上昇し(GHは上昇しない)、時間が経過するとまた下がってくる→③に戻る。

このようにすることでpH下降→上昇→下降→上昇→・・・
と繰り返し、↓画像のように弱酸性(約6.3)の軟水(0.34°dH)と作ることができます。(その間の餌の与え忘れに気を付けましょう。)

注意点としては、上述したようにpHが6.5を過ぎたあたりから降下が加速するところで、少し目を離すとpH6.0未満になってしまうため気を付けましょう。
コツとしては、Overviewモードにして餌の状態(Nutrients)とpHを監視しておき、Nutrientsが下がってきたら餌を与え、pHが下がり過ぎてきたら炭酸水素カリウムを投入という流れを続けるという感じでしょうか。

弱アルカリ性硬水の作り方

弱アルカリ性硬水については今後検証していきます。
しばらくお待ちください。
貝殻やサンゴなどがないので、どうやるのでしょうかね?
薬ありきというのも面白味に欠けるのですが。

水替えのタイミング

狙った水質を作っていくとどうしても薬品ジャブジャブになってしまい、水替えをするタイミングというのを失してしまいますが、薬品を投入している間に硝酸塩(NO3)は上昇を続けます。
↓参考

矢印部分が弱酸性軟水を作っている途中の状態で、弱酸性軟水の状態を作ったあとに水替えを実施した結果、NO3が降下しています。
そのあとのギザギザ部分は試験的に「炭酸水素カリウムを使用せずに弱酸性軟水を維持できるか」を検証するために、pHが降下してきたタイミングで炭酸水素カリウムの代わりに水替えをした為にギザギザとなっています。
結果として水替えで弱酸性軟水を維持することはできたのですが、水替えをするたびにGHと一緒にバクテリア(AOBとNOB)も減っていってしまうため、基本的にはNO3が高くなってきたら水替えを実施し、それまでは薬で調整という方法が良さそうです。
↓バクテリアの状態(AOBとNOBを同時に表示)

このように、せっかく増えたバクテリアが減少してしまうため、水替えのやりすぎには注意が必要です。

以上で、水質管理編を終了します。

まとめ

実際の水の作り方よりも基礎知識やステータス説明などの前置きが長くなってしまいました。
まだまだ検証する余地があるため、この記事は今後も更新を続けていきます。

(未完成のゲームなので、アップデートで記事が台無しになるのが怖い・・・。)

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